パンくずリストとは?名前の由来や設置する意味と目的・SEO対策とユーザーへの影響まで徹底解説!

パンくずリスト

ウェブサイト作成をするとき、SEO対策について調べたりGoogle Search Consoleを確認したりすると「パンくずリスト」という言葉が出てきます。しかし、これまでウェブサイトを運営した経験がないと、パンくずリストがどのようなものか、設定するときに注意することが何か分からないでしょう。

パンくずリストを正しく活用することは、ユーザビリティーの向上とSEO対策の両方に重要です。この記事では、パンくずリストとは何かやユーザーとSEOへの影響、設定時の注意点など、初心者でもわかりやすく解説します。

ユーザーが見やすいサイトにしたい」「SEOを強化して集客力や売上をアップさせたいという方は参考にしてください。

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目次

パンくずリストを設置する意味はサイトのどこをみているか分かりやすくするため

「パンくずリスト」とはウェブサイトの中で、現在訪れているページの位置を示すものです。サイト内でのパンくずリストの役割を理解することは、実際に活用する上で重要な情報です。

パンくずリストとはどのようなものか知り、ウェブサイト運営に活用していきましょう。

パンくずリストでサイトの利便性をアップ

パンくずリストは、ウェブサイトを訪れたユーザーが現在サイト内のどこにいるかを視覚的にわかりやすく示すリンクです。例えば、以下のような形で内部リンクのリストが表示されます。

 ホーム > 商品カテゴリ > 商品詳細
「レディース > トップス > Tシャツ」

訪れているページがサイト内でどのような位置なのか、もしくはどのようなカテゴリに分類されているか理解を助けることが可能です。パンくずリストに表示されたリンクをたどることで、ユーザーは上位の関連ページに移動でき、必要な情報までスムーズにたどり着けます。

「パンくずリスト」名前の由来と正式名称

「パンくずリスト」という特徴的な名前は、童話『ヘンゼルとグレーテル』に由来します。

物語で、主人公たちは森の中で迷子にならないようにパンくずを道に落とし、帰り道を示しました。同様に、ウェブサイト上でもユーザーが自分の位置を確認できるような役割を持つことから「パンくずリスト」と呼ばれています。

日本語では「パンくずリスト(breadcrumb list)」が正式名称です。英語では「breadcrumbs」や「breadcrumb navigation」と呼ばれます。

パンくずリストの表示デザインを実例で紹介

パンくずリストのデザインは、サイトによって異なります。一般的には、ページ上部やヘッダー部分に表示することが多いです。

東京都のウェブサイトを例に実際のデザインを解説します。

東京都 ウェブサイト パンくずリスト

出典元:東京都|住宅

上記のページでは、ページ上部・カテゴリーの下に表示されています。

東京都 パンくずリスト

出典元:東京都|住宅

この部分がパンくずリストです。表示された関連キーワード「暮らし・健康・福祉」「暮らし」などをたどって、ユーザーはサイト内をスムーズに移動できます。

パンくずリストを設置する2つのメリット

メリット

パンくずリストには、ウェブサイトを訪れるユーザーとSEO対策の両方へメリットが存在します。

ユーザーとSEO対策の双方に、どのような効果があるかを詳しく解説します。

ユーザーが迷子にならないサイトを作れる

パンくずリストを設置することで、ユーザーはサイト内の現在のページの位置を簡単に把握でき、迷子にならないサイトを作れます。

ユーザーは上層ページから順番にたどっていくとは限りません。検索結果から下層ページに直接アクセスした場合でも、パンくずリストを利用して関連する他のページに移動しやすくなります。

パンくずリストを実際にユーザーが活用する方法は以下の通りです。

「レディース > トップス > Tシャツ」

レディースのTシャツについて調べたユーザーは、「レディース」の洋服や「レディースのトップス」の情報を求めていることが多いと考えられます。関連するキーワードを目にすることで、サイト内で効率的に求めている情報へアクセスできるでしょう。

ユーザーがリンクを活用して複数のページに移動することで、サイト内の回遊率やユーザーの滞在時間が向上し、結果的にSEOにも良い影響を与えます

クローラーが巡回しやすくSEO効果が期待できる

パンくずリストはユーザーがサイト内を移動する際のみでなく、Googleなどの検索エンジンがクロールをする際にも有用です。

SEOの強化には、サイト内の情報が早くインデックス(検索エンジンがサイトの情報をデータベースに登録する作業)される必要があります。インデックスを早くするには、クローラーがサイト内を効率よく巡回して、サイト内の情報を正しく集めることが重要です。

パンくずリスト内のリンクをたどることで、クローラーが適切な情報を集めてくれます。

クロールとは?

検索エンジンがサイトの情報収集を行うプログラム(クローラー)が、サイト内を巡回することを「クロール」といいます。クロールをすることでGoogleなどの検索エンジンがサイト内にあるページを認識して、検索結果に表示されるのです。

また、パンくずリストを作成することで内部リンクを設置できます。内部リンクが貼られたページに対して評価を受け渡せるため、各ページを上位表示させるのに効果的です。

パンくずリストのSEO対策への有用性を裏付ける情報として、Googleもパンくずリストの使用を推奨しています。

Google 検索では、検索結果内のウェブページからの情報を分類する際に、ページの本文内のパンくずリスト マークアップを使用します。

引用:検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド

Googleの検索結果にて上位表示させることがSEO対策の目的であり、Googleが求めているサイトの作成は重要なポイントです。パンくずリストを活用してクローラーが巡回しやすいサイトを作成しましょう。

パンくずリストの表示するリンクの種類と目的を紹介

サイトマップ

パンくずリストは、表示するリンクの分類の方法に3つの種類があります。

それぞれ使用される目的やよく使用されるサイトの種類があるため、各分類の特徴とあわせて紹介します。

位置型パンくずリスト|階層構造を使う

位置型パンくずリストは、サイトの階層構造を示すものです。以下の東京都のホームページのように、ユーザーは現在のページがサイト全体のどの位置に存在するか確認できます。

東京都 パンくずリスト

出典元:東京都|住宅

上記のサイトでは、階層構造が明確に示されています。ユーザーは現在の自分がいるページの位置を一目で確認でき、上位のページにすぐ移動することが可能です。

位置型パンくずリストは、一般的なパンくずリストとして多くのサイトで用いられています。

属性型パンくずリスト|カテゴリ分類がわかる

属性型パンくずリストは、ページの属性やカテゴリを示すものです。

ECサイトでよく使用される形式です。例えば、「ホーム > メンズファッション > ジャケット」のように、商品が属するカテゴリを示します。

現在訪れているページがどのようなカテゴリに属しているかがわかるため、ユーザーは現在のカテゴリと関連する他のカテゴリへ簡単に移動可能です。

以下のように1つのページに対して、複数のパンくずリストが作成されることもあります。

ファッション > レディース > ワンピース
キャンペーン・セール>キャンペーン>ワンピース

ユーザーが検索する内容によって表示されるリストは異なるため、検索フィルターの役割も担っているのが属性型パンくずリストの特徴です。

パス型パンくずリスト|履歴を示す

パス型パンくずリストは、ユーザーの閲覧履歴を示すものです。ユーザーがたどったページを表示し、過去に訪れたページに簡単に戻れます。

しかし、現在ではブラウザーの「戻る」や「履歴」機能が同じ役割を果たすため、使用される頻度は少なくなっている種類のパンくずリストです。

パンくずリストを簡単に設置する方法3選

設置方法

パンくずリストを作成するには3つの方法があります。

HTMLでの作成はやや難しさがありますが、他の2つの方法は初心者でも設定することが可能です。

対応したWordPressのテーマを選ぶ

パンくずリストを設置する1つ目の方法は、対応したWordPressのテーマを選ぶことです。テーマの設定を行うのみで、パンくずリストを自動的に表示できます。

下記のテーマは、パンくずリストに対応しており簡単に設定可能です。

  • SWELL
  • Lightning
  • Astra

    パンくずリストに対応しているテーマは上記のほかにもいくつかあります。使用中のテーマがパンくずリストに対応しているか、確認してみましょう。

    プラグインを使用する

    選択したテーマがパンくずリストの作成に対応していない場合、「プラグイン」を使用する方法もあります。

    下記のようなWordPressのプラグインを使用することで、簡単にパンくずリストを設置できます。

    • Breadcrumb NavXT
    • Yoast SEO

      プラグインをインストールし、簡単な設定をするだけで、パンくずリストが表示されます。

      プラグインとは?

      プラグインとは、WordPressの機能を拡張するための追加プログラムです。

      基本的なサイト機能に加え、SEO対策やセキュリティ強化、スパム対策など、多様な機能を簡単に導入できます。プラグインをインストールすることで、コーディングの知識がなくても、自分のサイトをカスタマイズし、機能を充実させることが可能です。

      HTMLで作成する

      HTMLを使用してパンくずリストを作成する方法もあります。HTMLを書く方法は知識と技術が必要なため、上級者向けの方法です。

      構造化データを使用すると、検索結果に表示させることも可能です。手動でHTMLを記述し、サイト内の各ページに追加することで、パンくずリストを表示できます。

      例: 以下のようなHTMLコードをサイト内に追加します。

      <nav aria-label="breadcrumb">
        <ol class="breadcrumb">
          <li class="breadcrumb-item"><a href="/">ホーム</a></li>
          <li class="breadcrumb-item"><a href="/category">カテゴリ</a></li>
          <li class="breadcrumb-item active" aria-current="page">現在のページ</li>
        </ol>
      </nav>

      パンくずリストを作成する際は、上記の方法を参考に作成してみましょう。

      「自分で設定するのが難しい」「プロ視点のよりSEOに強い活用方法を知りたい」という方は、気軽にお問い合わせください。

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      パンくずリストを設定する際の注意点3選

      注意点

      パンくずリストを設定するときは、以下の3点に注意しましょう。

      正しく設定しないと、ユーザーにとって見づらいサイトになってしまい、SEO対策にならない場合もあります。正しく活用をして、ご自身のウェブサイトに役立つパンくずリストにしていきましょう。

      サイト内の階層構造をわかりやすく設計する

      階層構造

      サイト全体の構造は事前に決めておかないと、後で変更するのが難しくなります。サイトにどのようなページを作成し、どのような階層構造を作成するか、全体像を事前に決めておきましょう。

      また、階層構造が深すぎるとクローラーが巡回しにくくなります。できる限りシンプルに設計することが大切です。

      大規模なECサイトでは、カテゴリを多く作りすぎるとユーザーも混乱しやすくなります。適切な階層設計は、パンくずリストを作成する際に重要なポイントです。

      階層構造を適切に設定できていると、上層のページにリンクが集まりやすくなるため、カニバリを防ぐことにもつながります。

      カニバリとは?
      同一サイト内で複数のページが同じキーワードを狙い、検索順位が分散してしまう現象です。カニバリにより、各ページのランキングが低下し、クリック率も減少します。対策として、ページを統合する、異なるキーワードを使用する、内部リンクを適切にするなどが有効です。

      全ページに設定する

      パンくずリストはサイト全体の構造をわかりやすくするため、全ページに設定することが推奨されます。サイトの全体構造が分かりやすくなることは、ユーザーにも検索エンジンにもメリットです。ただし、お問い合わせフォームや購入ページなど、ユーザーの離脱を防ぎたい特定のページではあえて載せない選択も必要です。

      読者が見やすいデザインにする

      関連性のないものをリスト化すると評価が下がる可能性があります。訪れるユーザーがわかりやすいように、適切なキーワードでつなぎましょう。

      また、テキストリンク形式のパンくずリストでは、重要なキーワードを使用してユーザーが理解しやすいものにすることが重要です。

      パンくずリストのSEO効果を上げる2つのポイント

      SEO

      パンくずリストを作成する際、SEO効果を上げるためのポイントは以下の2点です。

      SEOの効果をあげるのみではなく、ユーザビリティーの向上にもつながるポイントです。押さえておきましょう。

      各ページで狙っているキーワードをパンくずリストに入れ込む

      キーワードはクローラーに正しい情報を伝えるために適切なものを使用し、ユーザーが理解しやすい言葉を選ぶことが重要です。パンくずリストにキーワードを入れることで、内部リンク先とキーワードの関連性が伝わりやすくなります

      例えば、商品ページのパンくずリストに「ホーム > メンズファッション > ジャケット > レザージャケット」と表示します。具体的なカテゴリを表示させることで、クローラーに商品の属性を明確に伝えられるでしょう。

      「TOP」や「ホーム」にも対策キーワードを入れ込む

      TOPページの表記にもキーワードを入れることで、SEO効果が期待できます。

      例えば「ホーム > SEO対策 > パンくずリスト」ではなく、「新宿のSEO対策会社ならメディアグロース TOP > SEO対策 > パンくずリスト」のように、TOPページの部分を具体的にします。TOPページにもキーワードが含まれ、検索エンジンに対するアピールが強化されます。ただし、ユーザビリティーを考慮して不自然にキーワードを入れないよう注意が必要です。

      パンくずリストのよくある質問

      Q&A

      パンくずリストを設定する際によくある質問を紹介します。

      実際にウェブサイトで使用する際は、それぞれのサイトに合った使用方法が重要です。よくある質問を参考に、自身のサイトに適したパンくずリストの活用方法を確認しましょう。

      パンくずリストを複数設置しても良い?

      パンくずリストを複数設置しても問題はありません。ECサイトなどでは異なるパンくずリストを複数設置していることがあります。

      例えば、以下のような商品カテゴリと検索結果の両方のパンくずリストを表示することで、ユーザーの利便性を向上させられるでしょう。

      ブランド別のパンくずリスト

      特定のブランドの商品を探している場合、ブランドごとのパンくずリストを表示し、特定のブランドの商品一覧に簡単にアクセスできるようにします。

      例:ホーム  > パナソニック > キッチン家電 > トースター

      キャンペーンや特集ページのパンくずリスト

      キャンペーンや特集ページから商品にたどり着いた場合、ユーザーが簡単に戻れるように、キャンペーンや特集ページを表示させます。

      例:ホーム > 春のセール > キッチン家電セール > トースター

      ページの上部に載せなくても良い?

      パンくずリストは一般的にページ上部やヘッダー部分に載せることが多いです。しかし、サイトによっては下部に載せる場合もあります。サイト内での役割を確認して、適切な場所に設定することが重要です。

      例えばブログ記事の下部にパンくずリストを配置することで、ユーザーが他の記事に移動しやすくなります。

      文字のサイズや表示内容にも注意が必要です。文字が大きすぎたり、表示される内容が長くなりすぎると、ページの本文までたどり着くのに時間がかかり離脱につながる可能性があります。実際の表示を確認しながら、ユーザーにとって見やすいパンくずリストを作りましょう。

      パンくずリストはなくても良い?

      パンくずリストは、SEOへの効果が期待できるため設定をおすすめします。ただし、適切に使わないとユーザビリティーが低下したり、WEBサイトの売上ダウンに繋がる可能性があるといったマイナスの効果が発生しかねません。

      たとえばLPなど読者にモノやサービスの購入を促したいページでは、パンくずリストを設定すると申し込みのボタンを押す前にほかのページへ離脱されてしまう可能性があります。パンくずリストは基本的にすべてのページに設定すべきですが、離脱させたくないページには設定しないほうが良いでしょう。

      SEO対策でお悩みがある方は株式会社メディアグロースへ

      この記事では、SEO対策の1つである、「パンくずリスト」の活用について解説しました。

      パンくずリストを正しく活用することで、ユーザーとSEOの両者にメリットがあります。SEOを強化して集客力や売上を上げたい方は活用しましょう。

      他にも「SEO対策をしているけど、なかなか成果が出ない」「SEO強化をプロに任せたい」とお悩みの方は気軽にご相談ください。プロのサポートで、あなたのサイトのパフォーマンス向上をお手伝いします。

      SEO対策ノウハウ3点セット

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      この記事の監修者

      舟崎友貴

      舟崎友貴

      SEOコンサルタント

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      監修者のプロフィール

      SEO対策会社の株式会社メディアグロース代表取締役
      慶応義塾大学卒業後、コンサルティングファーム等を経て独立。メディア事業を行う法人を株式譲渡後に、株式会社メディアグロースを創業。
      中小〜上場企業まで幅広いSEO対策支援、自社メディアの運用経験あり。

      保有資格

      なし

      監修者の身元

      SEOコンサルティング
      サービス資料

        氏名

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